こんにちは。
世界観デザイナーの遠藤朝恵です。
ひさしぶりに、ロゴデザイン事例
背景とデザインの意図について書きます。
今回のお客様は、不動産事業を営まれている法人様です。ずっと都内で営業なさっていたのですがこの度、都心から少し離れたのんびりした地域に支店を出されました。
事業者名は横文字カタカナなので、地元のご高齢の方々には受け入れ難い可能性もあり、新たなブランド名を立てるとのことで
屋号のご提案から、入らせていただきました。
木もれび不動産さまロゴデザイン事例
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1.お仕事を頂いたいきさつ
2.ご提案デザインとデザインの意図
3.ロゴデザインに思うこと
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||1.お仕事を頂いたいきさつ
今回は、屋号のご提案から携わらせていただきました。
もともとは某スキルマーケットでデザインコンペに出そうとお考えのところ、たまたまお話を聞く機会を得たので、「スキルマーケットに出すくらいなら、一度私にご提案させて下さい」とお願いしてチャンスを頂きました。
余談ですが、スキルマーケットで良いデザインを手に入れるのは、なかなか難しいことだと私は思っています。
誰が「自分にとって良い提案をしてくれるデザイナーか」を見極める目と、要望を的確にわかりやすく伝える技術が必要だし、文面だけのやりとりなので意思疎通がしにくいからです。
ロゴデザインは、ホームページ以上に大切な、世の中へメッセージを放つ出発点。デザインの中では最上流に位置するものです。
どうせまとまった金額を使うのなら、ターゲットの心に響くロゴデザインを手に入れて頂きたいという思いから、図々しくも割り込んでチャンスを頂きました。
デザインの機能とは、ターゲットにあなたの存在を知らしめ、情報を届けることにあります。(また別の機会にお話します)
ですので、まずやるべきことの第一は。
いきなりデザインに入ることではなく、情報の整理なんです。
デザイナーやアートディレクターが最初に向き合うべきはPCではなく。
クライアント様です。
背景と、お気持と、ビジョンを伺います。
そうして情報が整理できたら、はじめて、コンセプトを立ててデザインのことを考えるのですが、この時も“いきなりPC”ではなく手描きでノートにイメージを書き留めてから。
...と、ロゴデザインラフをお見せする、その前に。
屋号のご提案の話からですね^ ^
クライアント様のご要望は
・覚えやすく、言いやすいこと
・不動産事業とわかること
・あたたかみ、親しみやすさ
でした。
「あたたかな居心地の良い空間」がテーマです。
ご専門は古民家の再生事業。代表取締役のA様は都心の一拠点集中の暮らしに昔から疑問を抱いていらっしゃいました。と同時に、「木のそばで生活する心地よさを体験してもらいたい」というお考えをずっとお持ちで、色々な体験やご縁をきっかけにかねてからの構想を実現されたとのこと。都心から離れた地域に、不動産屋としてはじめて出店なさったのです。
その地域での、不動産屋さん第一号なのだそうです...!
すごいですよね。いろんな意味で。
夜は9時で真っ暗。コンビニがない。自然がいっぱい。親類縁者の繋がりだけで不動産をまわす。そんな地域に初の不動産屋として
人が集まるぬくもりを、感じてもらう
という信念をお持ちです。
これを、表す屋号とデザインをご提案しました。全6案のうち、採用になったのが、こちら。
こちらを原型として、推敲いただき決定したのが
【木もれび不動産】。
木の側にいるって落ち着くんですよ。この感覚をもっと(都心の人に)味わってほしいし、この地域の活性化につながればと思う。
〜クライアントA様談〜
言葉というのは
色と同じく、さまざまなイメージを想起させる媒体です。
だから私は大切に捉えています。
||2.ご提案デザインとデザインの意図
そして、ご提案デザインがこちら。
デザインコンセプトは下記の4つです。
あたたかさ
親しみやすさ
木・光・鳥
風
お願いして送っていただいた事務所からの眺めの動画を観てすぐに、感覚的に描き起こしたデザインです。鳥も虫も、人も共生する皆んなが集まる木のイメージ。
木のイラストは水彩鉛筆で手描き。
同じデザインの中でロゴタイプ(フォント)違いをいくつかご提案するのですが、これが私自身が手書きしたものです。
気に入ってるので、公開させて頂きます。
フォント違い、こんなのも出しました。
...吟味いただいたのち、最終的に採用頂いたのがこちらです。
看板にした時に、遠目からでもはっきり認識できる太さがある書体。ユーモアを感じさせる遊び心のあるフォントです。
クライアント様のご希望で、葉っぱの一枚を赤くしました。
情熱の赤、です。
||3.ロゴデザインに思うこと
この〜木なんの木、気になる木〜
みたいに
たくさんの人が集う場所になることを、願っています。
その他のご提案デザインはこちら
屋号の受注は、実は今回初めてです。これまで、様々な商品やコンテンツのネーミングを考えてきましたが、お仕事として頂くのは初めての経験でした。
フリーランスあるあるですよね。
「やったことのない仕事が来たら?」というテーマでも、近いうちに記事を書きたいと思っています。
ロゴデザインは事業主様や企業様にとって、アイデンティティをビジュアルで表すアートです。アイデンティティを存分に表すために、ぜひご自身の情報の整理を。
世界観のデザインをして下さい。
あなたが、ご自身の世界観をそのままに
世の中に発信していかれることを、ここから応援していますね。
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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