こんばんは。
世界観コンセプト・ナビゲーターそして
アートディレクターの遠藤朝恵です。
制作に関わらせて頂いているコーチングノートの
表紙の見本が仕上がってきました。表紙だけ。本番の用紙に、箔押しが施されています、
用紙...カラープラン/ダークブラウン
箔押し加工 つや消し銀
プロダクトの完成度を決めるもの。
その要素はいくつかありますが、ページもので特に大切なのは表紙です。
そして、表紙のグレードを決めるものといったら...紙と、フォントです。
デザインのポイントは
ユニセックス
シンプル
上質感
机の上に置いてあっても悪目立ちせず、日常に溶け込むデザインであること。
表紙の紙を決定するまでには何行程かふんでいます。
・まず私が、いくつか適した紙をピックアップする
・紙商社の方に、適正を相談してアドバイスをもらう
・アドバイスをふまえて、クライアントに用紙を厳選して提案する
です。
紙色は、紺とブラウンで最後まで迷いましたが、「上質感」という観点からブラウンに決定しました。
そして箔押し。
ツヤッツヤな質感ではなく、“つや消し”の銀を選びました。大きさ(面積)で版代が決まりますので、大きければいいというものでもありません。
品を損なわない範囲でできる限り大きく、予算をなるべく抑えることを念頭にデザインしています。
さらに、デザインは実ば4通りご提案していました。
↓ ↓ ↓
デザイン、フォントともに2種類ずつです。
この中から選ばれたのはどれか…
観察眼の鋭い方は、すぐお分かりになるかもしれません。はい。左下のデザインです。
でもでも。
さらに、左下のデザインから見本の写真を見ると、小さな違いがあるのにお気づきでしょうか?
どこかというと。
...左下と右上に位置する、小さな四角の位置なんです。
....お分かりいただけるでしょうか。
左右上下に配置された小さな四角の位置が、違うんですね。これは、「過去」と「未来」を象徴する位置関係なんです。
私と、プロジェクトオーナーの岩渕加奈子さんは、ある心理学の集まりで知り合いました。そこで教わったことのひとつに、「未来をビジュアルで示す時には向かって右側を使うこと」というのがあるんです。
人が無意識に感じ取る位置関係なんですけどね。
私は、デザインに集中すると正直、そういう細かいところは飛んでしまって全体のバランス感のみでレイアウトをしていたのですが、オーナーの岩渕さん。私に修正依頼のタイミングで、位置を逆にするようにご指示下さったのでした。
さすがすぎる!!!
神は細部に宿る
と言われますが、こういった小さなことまでこだわり抜いてこのノートは設計されました。
中ページの罫線の幅、線の濃度、円グラフの塗りのパーセンテージにおいてまで、何度も確認作業を行なっているんです。
そして、今回のノートの制作に至っては、老舗の紙商社である株式会社市瀬の取締役 山口貴史様にたくさんのアドバイスとご協力を頂きました。今も最中です。控えめ(?)な方なので表に立つことはなさらないのですが。
私が個人的に頼んだら通らないような話を、陰ながらお力添え下さって叶えてくれています。
プロダクトの完成度を決めるもの。
それはページものの場合は表紙で、特に用紙とフォントだと初めに言いました。
でもさらに、大切なものがあります。
それは、「人」であり、人との関わりです。
これまで、お仕事で頂いた様々なプロジェクトを通して、たくさんの業者さんとお会いしてきました。都度、工場にも足を運びました。
福井の織物工場
桐生の製糸工場、縫製工場
浜松の染色会社さん、織物工房さん
神の手の織物職人さん
つくば、小岩の箱屋さん
東京の製紙メーカーさん
かばんの縫製職人さん
などばど....
数えたらキリがないほど。
いつも、その都度、思うのですが モノの生産は人ありきです。「いくらでやって。いつまでにやって。」...って、そんな簡単なものではないんですね。
...
このノートの完成までに関わってくれる人たち、全ての方に私が直接会うことはないのですが、プロダクト制作には見えないところでたくさんの人たちの手を必要とします。パソコンの前でデザインを考えるだけでは、仕上がらないのです。
いろんなものを触って。いろんなことを試して。心が、動きます。それを伝えて、人が動いてくれます。
プロジェクトを企画する人と私たちデザイナーやクリエイターだけでは、モノは形になりません。頭の中のイメージを手に取れるモノにするまでには、たくさんの人の力を必要とするのです。
だから大変で、愛おしいものづくり。
お手もとで私たちの関わり合いの結果を感じていただけたなら、こんなに嬉しいことはありません。たくさんの人の手を経てあなたのお手元に届く一冊が、あなたの未来を支える手助けとなること 確信しているから。
山口さん ありがとうございます!
仕上がりを楽しみにしています。
(勝手に写真使ってすみません)
初対面の時に撮った貴重な一枚。
。。。。。。
ぜひ、あなたのその手も、貸して下さい。
100%達成まであともう少し!
マインドコンディショニング・ノート
HERO'S JOURNALへのご支援はこちらから。